電気科の苦悩

色々やっています

デルタループアンテナの製作 その1

はじめに

 7mhzには人が沢山いてワッチをしているだけでも割と面白いです。ワッチ(受信)だけならば適当な長さの金属であれば簡単に実現できます。一方で送信となると話は別で、金属の長さを考えなければなりません。一般的には電波の波長の1/2の大きさであるアンテナであれば送信が可能になります。

 

 7mhzの波長は計算すると大体40mなので20mの長さのアンテナが必要になってしまいます。こんな長いアンテナを張るのは大学ならできるけど自宅では広大な土地を持った人かタワーを建ててる人でなければ無理です。

 

 しかし、色々な工夫をする事でアンテナの長さを稼ぐ事により省スペースで7mhzの運用が可能になります。そこで出てくるのが釣竿アンテナになります。

 

 と思っていましたが、やはり7MHzのアンテナは巨大になるのでもう少し周波数を上げたもので設計しようと思います。

 

 

釣竿アンテナの実情

 先程も述べた通り、固定の運用地で気軽に7mhzにてQRVをしたいと思ったが、フルサイズのDPはとてもじゃないけど住宅地で気軽に張れるような大きさではありません。色々アンテナについて考えた結果、釣竿を使ったアンテナならコンパクトにHF帯のアンテナを作る事が出来ると分かりました。釣竿でうまくいくパターンは次の2つのようです

 

  • GPアンテナ
  • ループアンテナ(デルタループ)

 

 様々なOMの方がこの2つのうちのどれかを作っていました。次に2つのアンテナについて考察をしてみます。

 

各アンテナの違い

  誤解を避ける為に最初に釣竿アンテナの由来を説明します。釣竿アンテナと聞くと釣竿がアンテナになるイメージがありますが釣竿自体はアンテナにはならずあくまでもワイヤーの支えとして釣竿を利用しているだけです。なので竿はアンテナになりません。(多少アンテナに影響を与える気がするが釣竿はアンテナにとっては主役でない)

 

 GP式の釣竿アンテナは釣竿の長さにアンテナの性能が依存します。これは釣竿にワイヤーを巻きつけるため、短いと十分なワイヤー長を確保できなくなり、後述の短縮コイルの調節に影響を与えます。何度も言いますが決して釣竿がアンテナになる訳ではありません。ワイヤー長がギリギリ確保できない場合には短縮コイルを自作してからアンテナに挿入し電気的な長さを稼いで調節します。

 

 しかし短縮コイルを用いるとフルサイズのアンテナよりも利得が下がるという欠点を抱えてしまいます。そして魔材アンテナと同様に接地をして電気的長さを2倍にしてさらに長さを稼ぎます。このように釣竿アンテナのGP式は接地や短縮コイルを積極的に利用する事で電気的な長さを稼ぐという特徴があり、利得はフルサイズよりも低くなる事が考えられます。

 

 次にループ式の釣竿アンテナについて考えます。ループアンテナを作った事が無いのでなんとも言えませんが、1λループにするのが一般的らしいです。1λを物理的に稼ぐために釣竿を使います。私が考えているのは釣竿を2つでV字型を作り、そこにワイヤーを這わせてV字の一番上の所にワイヤーを張ってもう一方の釣竿に這わせ最後はV字の根元にバランを設置してそこにワイヤーを終端させてデルタループ(∇ループの方が適切かも)を形成し、飛ばします。このようにループは1λでフルサイズなので利得は高いです。物理的に釣竿でアンテナの長さを稼ぎ、利得の低下を抑える点が釣竿デルタループの特徴です。

 

 GPは魔剤アンテナで製作済みで、ループアンテナはあまり使った事が無く興味があるので釣竿デルタループアンテナを作ろうと思います。うちの社団では自作のループアンテナがあるので、それも参考にできるのがFBだしやはりループはいいぞ。

 

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kstak.hatenablog.com